アメリカはとてもキッズフレンドリーだと感じることが多いのですが、ニューヨーク市(以下NYC)のインフラはあまりベビーカーに対応していません。
エレベーターがない地下鉄駅はたくさんありますし、バスに乗るときはベビーカーを畳まなくてはなりません。
しかし、そんな状況も少しずつ変わり始め、ベビーカー対応のバスの運行が始まり、その後、対象路線が拡大されることが昨日発表されました。
本記事では、そんなNYCのバスにおけるベビーカーの現状についてお伝えしたいと思います。
これから子供連れで旅行でいらっしゃる方、居住される方の参考になれば幸いです。
バスではベビーカーを畳む
NYCの公共交通の運営機関 “Metropolitan Transportation Authority”(略=MTA)によれば、バスではベビーカーを畳むのが公式ルールとなっています。
Fold strollers before you board. Keep them folded during your ride. (乗車前にベビーカーをたたみ、乗車中も折りたたんだままにしておいてください。)(出典:MTA)
ちなみに、東京の都営バスでは、ベビーカーに子供を乗せたまま畳まずに乗車OKとなっていますよね。
都営バスでは、ベビーカーを車内備え付けの(緑色又は青色)ベルトで固定することで、ベビーカーにお子様を乗せたままご乗車いただけます。(出典:東京都交通局)
ベビーカー対応バス運行開始
2022年9月(ごく最近!)、NYCのいくつかのバス路線で、ベビーカーを畳まずに乗車できるようにする試みが開始しました。
(参考:“MTA Announces Citywide Open Stroller Pilot Program” – MTA公式)
ちなみに、路線名の頭文字のMはマンハッタン、Bはブルックリン、Bxはブロンクス、Qはクイーンズ、Sはスタテンアイランドの地域名を示しています。
実際にバスに乗ってみた
マンハッタン唯一のベビーカー対応となったバス、M31に先日乗ってみました。
M31は、Upper East Sideの92nd St. からYork Ave. を南下し、57th St. で曲がって11th Ave.まで運行するルートです。
バスの乗車口には、ベビーカー対応マークが示されています(前から乗車です)
ベビーカースペースはここ。
このスペース以外や、通路ではベビーカーを畳まずに乗せるのはNGです。
座席の座面を折りたたんで、ベビーカーを横付けするらしい。
公式イメージではこんなかんじ

もし誰かがすでに座っていたら、私はきっと「座面を折り畳みたいので席を譲ってください」と頼めない気がする。制度を知らない人とか、怖い人かもだしさ~…
MTAの画像や動画を見ていたら、バスによってはこんな位置にベビーカースペースが。

これなら他の人に席を空けてもらう必要がないので、メンタル弱い民でも利用しやすそう。
ベビーカー対応プログラムについての公式動画がyoutubeにあります。わかりやすい。
対象路線が拡大
昨日(2023年3月23日)のプレスリリースで、ベビーカー対応バスの対象路線が拡大することが発表されました。
今後の対象路線は下記の通り。
- Brooklyn: B1, B3, B6/6 LTD, B36, B64, B74
- The Bronx: Bx6, Bx6 SBS, Bx8, Bx11, Bx17, Bx19, Bx21, Bx23, Bx27, Bx31, Bx32, Bx33, Bx35, Bx36/36LTD, Bx46
- Manhattan: M15, M31, M101, M102, M103, M125
- Queens: Q12, Q13, Q15, Q15A, Q16, Q20A, Q20B, Q26, Q28, Q31, Q32, Q44 SBS, Q48, Q50 LTD, Q76
- Staten Island: S40, S42, S46, S48, S51, S52, S53, S66, S76, S81 LTD, S86 LTD, S90 LTD, S93 LTD, S96 LTD, S98 LTD
2023年末までに、これらの路線バスにベビーカー用スペースが備えられる予定です。
ニューヨークでの生活の中で、アメリカ人は基本的に子供連れに優しいと感じていますが、このようにインフラもどんどんベビーフレンドリーになっていくのは嬉しいですね。
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