ニューヨーク現地校の探し方。学区はなぜ重要か

ニューヨーク市の現地公立校(以下パブリックスクール)では、住所(=学区)によって、通える学校がある程度決まっています。この記事では、パブリックスクールの幼稚園・小学校・中学校・高校について

  • “ディストリクト”“ゾーン”とは?
  • 学区はなぜ重要?
  • 学校情報の調べ方

を書いていきます。

ディストリクトとゾーン

ニューヨーク市(以下NYC)の学区は、まず32の”District”(ディストリクト)という大きな区画に分かれています。

ニューヨーク現地公立校の学区(ディストリクト)
黒い線がDistrictの区切り
  • マンハッタン:District 1~6
  • ブロンクス:District 7~12
  • ブルックリン:District 13~23, 32
  • クイーンズ:District24~30
  • スタテンアイランド:District 31

そして、その中で更に細かい”Zone”(ゾーン)という小さな学区に分かれています(※District 1, 7, 23はゾーンなし

Zoneは、NYC Department of Education > “Find a School”にて、地図内右上の◇を押すことで小学校(幼稚園含む)、中学校、高校別に調べることができます。

ニューヨーク現地校(幼稚園、小学校、中学校、高校)の学区(ゾーン)

また、自分の住所を入力して検索すると、“ゾーン校”が青丸で表示されます。

自分の住所からニューヨークのゾーン校を調べる方法
住所が赤丸、ゾーン校が青丸、1マイル以内の学校が橙丸

学区はなぜ重要?

9月の小学校(幼稚園含む/3-K, Pre-K, Kindergarten)の一斉入学では、同年1月に希望順に何校か選んで出願します。その際にゾーン校、兄弟姉妹が在籍している学校等において、選考に有利になる仕組みです。

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ゾーン外の学校にも出願できるけど、ゾーン内の子が優先で入れます。

また、編入学では、基本的にはまずゾーン校に出願することになります。空きがあれば入れます。

そのため、入学・編入学のどちらにしても、子供がいるNYCの家庭ではどこに住むかでどの学区かが決まるため、住所が非常に重要となっています。

学校によって、教育レベルや人種、治安、語学サポートなど、環境はさまざまです。

基本的には、家賃が高い地域=納められる税金が多い=学校に入るお金が多い=学校の質が良い、と言われています。

NYCでの住居を探している方で、パブリックスクール通学予定のお子様がいる場合は、住居の契約前に、学区・ゾーン校を検索し、どのような学校か調べておくのがオススメです。

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学区のために引越をする保護者も多くいます。

学校の評価を調べる

さきほどの”Find a School”のページで学校名をクリックすると、学校ごとのページに飛びます。

設置されている学年連絡先などの基本情報のほか、学校個別のウェブサイトへのリンクもあります。

また、当該ページの”School Quality” > “School Quality Snapshot”からは、

人種性別の割合、英語学習中の生徒(=ESL対象=英語が母国語でなく英語学習が必要な子ども)の割合

ニューヨーク現地公立校の情報の調べ方

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この学校は白人の子がかなり多いですね。次いでアジアが多く、ヒスパニック、黒人の子は非常に少ないです。

人種や特色別の生徒の成績

ニューヨーク現地校の成績情報

ほかにも、カリキュラム先生の質などの概要が載っています。

また、”School Quality” > “School Quality Guide”や”Quality Review Report”では、更に詳しい情報や視察レポートを見ることができます。

なかでも、English Language Learner(英語学習中の生徒)のレベル別の割合は、英語話者ではない子供を入学させたい保護者にとってとても参考になります。

ニューヨーク現地校で英語学習中の生徒の割合
School Quality Guideより

この例に出している学校は、英語学習中の生徒は40人いて、全生徒中の割合は6.5%。これは市平均よりも10.9%低いそうです。

(つまり、市平均は6.5+10.9=17.4%ということですね。ESL卒業済みの子はカウントされていないと思うと、NYCにおける英語非ネィティブの子供は結構多い!)

また、公式以外にも様々な学校レーティングサイトがあり、学校名を入力すると様々な情報が載っています。

Great Schools保護者によるレビューあり。

NICHE:”NYCの2,458校中〇位”のようにリアルな順位あり。

評価が低い学校は暴力や学級崩壊、ドラッグなど荒れているリスクもあるので(特に高学年は)注意です。

レートが非常に高い学校でも、現地の白人の子が大多数だったりして、日本人が浮いてしまうこともあります。

また、英語の非ネイティブスピーカーが少ない学校では、ESLの授業が充実していなかったり。

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人種や言語の項目は要チェック。

個人的には、短期間の駐在かつ子供が低年齢の場合は、色々なバックグラウンドの子供がいる環境の方が望ましいかなという気がしています。

学校の定員に要注意

このようにして、学区、そして学校について調べるわけですが…

ニューヨークの現地公立校には、定員があります。

学区重視で住居を決めても、満員で入れないことがあるので要注意です。

実際に編入するにあたり、まずは空き確認から。

空き確認~もし満員だった場合どうなるかをこちらのブログにまとめました。

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