出産から暫く経ちました。
産後あんなに「痛すぎる!もう二度と産まない!」と心に誓ったのに、すでに痛みを忘れかけ、我が子の可愛さに毎日ノックアウトされ、「第二子もアリか…無痛分娩なら」と心が揺れ始めています(笑)
そんな私の出産記録を書き残しておきたいと思います。
陣痛が始まるまで
それは予定日前日、妊娠39週6日でした。
陣痛を待ち望んでいた私は朝からオロナミンCを飲み、のんびり過ごしていました。
夕方少しお腹が痛かったものの、これまでさんざん味わってきた陣痛か?!→前駆陣痛でしたーの流れでセルフオオカミ少年化していたので何もせず。
「”大”が出るかも~」なんて適当に構えていました。
夫は仕事が忙しく普段は深夜に帰宅するのですが、この日は珍しく早めの19時帰宅。
二人で映画でも見ようか~なんてことになって、Amazonプライムビデオ鑑賞。
たしか「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」を見た気がします。165分の大作映画。
陣痛がきた?!
映画はまだ序盤の20時頃。
あれ?やっぱりちょっとお腹痛いかも?陣痛か?いやそんなわけない。
オオカミ少年歴2週間の私はだまされないぞ。
いやでも念のため、何分間隔か気にしとこう。念のためね…
あれ?これ20分間隔だな。陣痛だな!
でも痛みレベル0.1ぐらい。かすかな「きゅー」が数秒あるのみで全然痛くない。
そこからはもう興奮状態で夫と「陣痛キタ!」と盛り上がる。
今ならわかる。私、寝ておけ!!!
ここで寝ておけば、寝ているうちに陣痛進む&寝ていてリラックス状態だから子宮口も早く開く。これがお産の重要ポイントだったのです…
そうこうしている間に映画を観終わって、お風呂ものんびり入って、0時ごろ。あ、予定日になった、とか思いつつ…
陣痛は15分間隔。痛みは数十秒間の「きゅ~」で軽ーい生理痛ぐらい。
産院からは「15分間隔になったら電話して」と言われていたので、一応電話してみる。
門前払い。病院まだ行かなくていいなら寝とくか。
しかし興奮してアドレナリン大放出。全く眠くない。
15分ごとにくる陣痛を感じつつ(耐えつつってレベルですらない)、ベッドでごろごろしてみる。
友達からLINEが来て、「陣痛きた」とか返信する余裕すら全然ある。
陣痛間隔アプリで記録する。
今思えば陣痛間隔アプリなんていらないかも。
「記録しなきゃ~」って思って、睡眠やリラックスの妨げになったような…
とりあえず寝るべきだった。
病院へ
全然眠れないまま深夜3時。
陣痛は10分間隔くらいで、数十秒間の「きゅ~」という生理3日目くらいの痛み。相変わらず余裕。
と思っていたら3時半頃、急に陣痛が6~7分間隔に。
再度病院へ連絡
一応って?と思いつつ陣痛タクシーで病院へ。
タクシーに乗っていると痛みも増してきて、生理2日目くらいの痛みになってきました。
「これはお産が近い?!」なんて思う私、今思えば甘すぎる。
痛いのは数十秒間の「ぎゅ~」だけで、痛いとき以外は余裕で歩けました。
4時ごろ病院に到着し、内診してもらうと子宮口3~4センチとのこと。
LDRへ
まぁ一応LDRに通される。
「これからここで産むのか~」とワクワクしていた当時の私を叱り飛ばしたい。
夫が買ってきたパンをかじる(食べておいてよかった)
陣痛は徐々に5分間隔になり、痛みも強く長くなってくる。
5時半あたりからかなり痛くなってきた。「痛いー!」とか声でちゃうレベル。
だけど助産師さんはLDRに常にいてくれるわけではなくて、他の部屋や病棟と行ったりきたり。
ナースコールを渡される。
それでも助産師さんが部屋から出ていっちゃうと、なんだか心細かったです。
7時頃になるともう「痛すぎるー!!むりむりむり!!」とか。
そういう妊婦さんも多いのか医師も助産師さんも慣れた様子で
「はいはい~頑張りましょうね~」「息をゆっくり吐いて~ろうそくを吹き消すように~」的なノリ。
そして再度内診(痛い!)があり、子宮口が4~5センチしか開いていないと言われる。
全然進んでない(絶望再び)
絶望した私は「お腹切ってください~お願いお腹切って~」と懇願。
医師や助産師さんも慣れたもので、やんわり拒否して「がんばって~」
そしてついに陣痛促進剤の使用を提案されてしまったのです。
促進剤、点滴
促進剤はものすごく痛い。最悪、子宮破裂の危険もある…なんて事前にネットで予習していた私は、促進剤の使用を断固拒否。
「促進剤はやだ」と1時間くらいねばり、陣痛に耐えていました。
しかしその後の内診で「子宮口5センチ」と言われ…
と、もう絶望通り越して赤ちゃんに文句言いたくなってきました(笑)
早く出てきてよ~って。
ここで医師から「このままだと今日中に生まれないよ」なんて言われてしまいました。
この痛みがあと丸一日続くなんて無理!
「促進剤って赤ちゃんに影響はないんですよね?!」と医師に確認。
胎児への悪影響はなし、今日の夕方までには生まれるだろう…とのお墨付きを得て、ようやく促進剤使用を了承。
そしてついに点滴で促進剤が注入されてきました。
激痛~子宮口全開大へ
促進剤点滴からはもう激痛。半端ない。
何が辛いって、激痛なのに仰向けの体勢で固定されていること。
促進剤を使用することで子宮が破裂する等の問題が起きないよう、お腹に常に吸盤のようなモニターが付けられているんですね。
それがうつ伏せや横向きの体勢になってしまうと取れてしまうとかで…
痛いときってお腹抱えてうずくまりたくなりませんか?
「うつぶせになりたいです!」「だめです!」と助産師さんに懇願しつつ、仰向けで耐えること1時間。
これまでの人生で一番激しめの下痢が出ないときみたいな痛み。
10時
再度の内診ということで医師がやってきました。
このとき「痛そうすぎて旦那さんは見ていられないと思うので…」と夫はLDRの外に出されたそうです。
私はもはや気づかなかったけど…(笑)
その内診がもう痛いのなんのって…「ぎゃあああああああ」なんて叫んだの人生初。
しかし頑張ったかいあって、子宮口はいきなり7センチ大になっていました。促進剤ってすごい。科学の力。
11時
ひたすら絶叫。間違いなく、史上最強の痛み。
仰向けなんて絶対無理!って状態だったので、助産師さんにモニターの吸盤をおさえてもらって横向きになり、ベッドの柵を殴って痛みを逃しました。
はたから見たら発狂してる人でしかない。
そして夫に背中~腰のあたりをグリグリ押してもらいました。
このグリグリが私にとっては本当に救世主。
当時の陣痛の痛みを言葉で表すとしたら、
骨盤の中から何かすごい圧力が出てきて爆発?する!みたいな感じだったのですが、
夫に外からグリグリと押してもらうことでそれに抵抗?できた感じがします。
分娩後、私の背中はグリグリのされすぎで皮膚がむけていました(笑)
夫の手も真っ赤になっていました…ありがとう…
12時
ついに喋れなくなりました。
人間、痛さが極限迎えると声が出ないんですね、初めて知りました。
陣痛の合間…なんて言葉、私にはなかった。もう、常に陣痛。
夫がたまにポカリのペットボトル(ストローつき)を差し出して「いる?」と言ってくれていたのですが、答えることもできず…
察した夫は、数分おきに無言でストローを私の口に入れてくれました。ありがたい。グッジョブ夫。
12時半
もうこれ極限すぎる。絶対子宮口全開してる。いきみたい。
そう思えど「もうすこし我慢して頑張って~」と言われ。
「いきませてー!!!!」とキレ気味で叫ぶ私。
久々に喋ったと思ったらこれ。助産師さんたちごめんなさい。
暫くして医師登場、内診、そしてついに子宮口10センチ大で全開!と確認。
やっとか!
自分の体の内側に突如直径10センチの穴が開くって、冷静になるとすごいことですよね。
いよいよ分娩!
陣痛のさなか会陰切開をされて(痛いと全く思わなかった)、いきむ許可がでたのは13時頃。
いきむとなるとなぜか急に冷静になる私。
めちゃくちゃ痛いのに、陣痛の波がくると「いきみます!」と医療スタッフに知らせる余裕すらありました(笑)
夫が後から「面白かった」と言っていました…面白がるところじゃない。
そして2~3回いきむと
終わりは近い!!!めちゃくちゃやる気がでてきました。
そしてさらに2回いきんで、ついに我が子爆誕!
なぜかいきむのは得意だったらしい。15分で出てきた。
腹筋を鍛えてきた甲斐がありました(関係あるのかわからないけど)
分娩直後
赤ちゃんは出てきてすぐに大きな声で泣いて一安心。
ここで気づいたけど、LDRには医師や助産師など10人以上がいました。
あれ?途中まで助産師さん一人だったのに…いざ分娩となると医療スタッフが集まるらしい。
8人ぐらい壁際に並んで私の出産シーン見てた(見てるだけだった)
そして拍手して出て行った。シュールすぎる。
いよいよ初めての抱っこ!
「やっとか~こいつぅ…」と思ったこと以外、おぼえてません。
かわいいな~♡とか思う余裕がなかったです。
私は涙もろいので絶対に泣くだろうな、と思っていたのに意外と涙はでませんでした。
完徹状態だったし、飲まず食わずだし、涙になる水分が足りなかったのでしょうか…
初抱っこの写真を夫が撮ってくれましたが、出産で体力を失った自分の顔がブサイクすぎてもう見たくない(笑)
snowでキメ顔で自撮りしとけばよかった。無理か。
記録によれば5分後に胎盤が出たらしい。もうおぼえていません。
そして会陰をチクチク縫われました。心底どうでもいい。
医師と助産師さんが「出血多い!」「産道の出血が止まらない!」とか言っていた(らしい)のですが、何も気にならない。無力。超越(今思うとやばいのかもしれない)
その間に赤ちゃんはへその緒を処置されて、体重を量ってもらって…
夫が赤ちゃんを抱っこできたのは、出産から1時間以上経ってからだった(らしい)
出産を終えて
これまで自分は痛みに強いほうだと自負していたのですが、そんなことはなかった。
ふくらはぎ肉離れしても1時間歩いて自宅に帰ったり、
重い生理痛ガマンしすぎて気絶したり、
ノロウイルスで吐きながら下痢しても平然としてたり…
今までの人生で痛いことって沢山あったけど陣痛は比較にならないくらいすごかったです。
呼吸法とかやってる余裕まったくない!
産後すぐに「絶対に第二子はない」と夫に宣言してしまいました。
特に促進剤を点滴されてからがもう地獄。二度と味わいたくない痛みです。
世の中のお母さんたち全てに尊敬の念が生まれ、人類の歴史でたくさんの出産・たくさんの痛みがあったんだろうなぁとか考えて、人間ってすごいなぁと思いました(笑)
そして無痛分娩ではなく自然分娩でいいや、と安易に選択した過去の自分を殴りたくなりました。
所要時間をまとめるとこんな感じ。
- 陣痛きたなぁ…と思ってから出産まで:16時間
- 病院に着いてから出産まで:9時間
- 激痛開始から出産まで:7時間
- 促進剤点滴から出産まで:4時間
- 分娩開始から出産まで:15分間
出血は400mlほど。
献血1回分と同じくらいの量なのに、何故か産んですぐは貧血状態になりました。
ふらふらして歩けない~なんで?
地味につらかった産後のお話はまた改めて書きたいと思います。
陣痛よりも産後が辛いよーという方もいますが、
私は出産が辛くて、産後は「陣痛にくらべたらこんなもん大したことない」で全部済ませられました(個人差)
何はともあれ無事産まれてきてくれた我が子に感謝。
頑張って出産を手伝ってくれた夫にも感謝。
産んでくれた母に感謝。父もついでに感謝。
人間として大いに成長できた(ような気がする)経験になりました。
でももう二度とやりたくないです(笑)
\第二子(計画無痛分娩)の記事はこちら/
このたび、第二子となる次男を計画無痛分娩で出産しました。初産(自然分娩・促進剤あり)は激痛でトラウマだったので、今回は「絶対に無痛!」と妊娠前から心に決めており、産院は無痛ありきで選択。無痛分娩費用はプラス12万円(税別)でしたが[…]