虫歯でアメリカの歯医者へ…根管治療の値段がヤバすぎる

アメリカの歯科治療費はとても高いというのは有名な話で、私は駐在が決まってすぐに日本で歯科に通い、悪いところは全て治し、クリーニングもして頂き、現地で治療が不要となるよう万全の状態で渡米した…はずでした。

が、渡米1年が経ったころ、日本で治療してきたはずの奥歯に違和感が発生。痛みはなかったのですが、歯茎が少し腫れてるのかな?というジクジク?した感覚。素人目には、見た目の変化はありません。

一時帰国までは歯科のお世話にならない予定でしたが、もし虫歯だったら悪化させたくなかったので、勇気を出して歯医者さんに行ってみることにしました。

歯医者さん探し

アメリカでは加入している保険によって受診できる病院が違ったり、治療内容によって保険が効いたり効かなかったりするので、友人の紹介も簡単には受けられません。

mint
このシステム本当にどうかと思う…

今回もZocdocで病院を探しました。

▶関連記事:アメリカで専門医を受診した話-病院選びと予約はZocdocがオススメ

詰め物を入れる治療

歯医者さんは、人当たりが良く朗らかなおじさんでした。なんかすごい褒めてくる。受付や助手の方もフレンドリー。さすが、医療はビジネス、医療はサービス、の国。

問診の後、奥歯の拡大写真(?)と、X線を撮ってもらい…

歯科医
虫歯ですね

まじか/(^o^)\

1年前に治した箇所の横に新たに虫歯できたのか、日本の詰め物が部分的に取れたのかは不明。

虫歯は歯茎付近にあるので、X線では虫歯の深さが見えないらしい。とりあえず神経は無事そうとのことですが、削って詰めることが必要な状態。

mint
(費用いくらになるんだろう…震え)
歯科医
見積もりを持ってくるから、今日治すか決めてね!
アメリカの歯科治療費は高すぎるため、いきなり「じゃあ治療しますね~」ではなくて、まずは見積もりの提示→治療するかどうか患者が決めるというのは事前にネットで予習した通りでした。
で、見積もりは650ドル(保険適用前)。やっぱりお高い…
保険の上限額にはまだ余裕があったので、治療してもらうことに決めました。
年間何ドルまで保証可能かは、保険プランによって決まっています。超えた分は自腹になります。
治療は丁寧で、痛みは無く、顎関節症にも配慮してもらい、日本で治療した痕よりもずっと綺麗な仕上がりで、大満足で帰宅。詰め物と本物の歯の境目すら見えない。さすが歯科大国。

再診

完治した~と余裕をこいていた私。

しかし数日後…またしても歯茎に違和感が。さらに、熱いものや冷たいものが沁みることにも気が付きました。

mint
え、治療前よりも悪化してない????

グーグルに聞いてみると、根管治療が必要な状態とか、神経が過敏になっていて治療後にはよくあることとか、いろいろな記事が出てきました。

再治療は避けたかった私は、とりあえず様子見を選択。知覚過敏用の歯磨き粉を使用したりもしてみました。

しかし1ヶ月経っても状態は変わることがなく、再診。

またX線写真を撮ってもらい、結果は問題なしでしたが、現在の症状は悪い兆候なので Endodontist(神経治療を専門とする歯科医)に一度見てもらった方が良いとのこと。

同医院のEndodontistのアポを取り帰宅。嫌な予感しかしない。

Endodontist

3回目の受診。Endodontist の先生に、器具で歯を触られたり、冷たいものや熱いものを歯に当てられて、痛いかどうか答える検査です。

知覚過敏みたいにキーンとします。つらい。

そして検査の結果、神経が炎症を起こしているので根管治療をした方が良いとのこと。ええええ…

mint
このまま放っておいたらどうなりますか?
歯科医
もしかしたら良くなる可能性もあるけれど、たぶん治らないと思う。数週間くらい様子見するのもアリ。
良くなる可能性もあるんだ?!
後からネットで調べてわかったのですが、この状態は歯髄炎というやつで、可逆性のもの(治る)と不可逆性のもの(治らない・根管治療が必要)があるようです。
そして見積もり登場。金額は驚愕の…
  • 根管治療費:$2,000
  • クラウン:$2,500
  • コア:$500

合計5,000ドルー!!!(≒70万円/当日レート)

いやいや、

え、いやいやいや

mint
無理でしょ

これは保険適用前の価格なのですが、

これまでの訪問で使った額とこの5,000ドルをあわせると、余裕で保険の上限額を越えてしまうため、保険を使っても自腹額は50万円以上に…(円安なので円に換算するといっそう辛くなる)

mint
アメリカの歯科は高額、の本当の意味を知る(怖い)

そんな高額な費用をいきなり払えないし、Endodontist の先生が言っていた「良くなる可能性」に賭けたかったこともあり、治療を受けずに帰宅。

mint
費用も怖いけど、根管治療自体も相当怖い(未経験)

で、暫く様子を見ているのですが、状態は変わらず。でも激しく痛むということもなく。

もう一時帰国まで逃げ切りたい。というわけで現在もそのままです。

神経の痛みはヤバイと聞くので、念のため購入した強力な歯痛薬を常に携帯しています😇

mint
本来は緊急用(旅行中・歯科予約日までの繋ぎ・休診日など)ですが、アメリカでは歯科治療が高額すぎて支払えず、これを使って虫歯の痛みを紛らわせている人も多くいるそうです。闇…

まとめ

初回の治療費、再診の費用、Endodontist の検査費用の3回で合計1,000ドル程度(保険適用前)。保険を利用して、実際の支払いは200ドルほどで済みました。ありがたい…

根管治療一式の5,000ドルはあまりにも高額で目ん玉が飛び出そうになりましたが、マンハッタン中心部という土地柄、そして現在の物価高を鑑みると、まぁそのくらいするのかもしれない…

保険の上限額は契約期間ごとなので、期間をまたぐ時期なら支払えたのですが、あいにく更新したばかりでその手は使えませんでした。

mint
例えば年間上限3000ドルの保険で毎年9月1日更新なら、8月に3000ドル、9月に3000ドルの歯科治療を受けても保証範囲内。歯科検診は更新が近い時期に受けると良いかも…

また、今回集めた情報によると、大学の歯学部で学生さんに治療してもらうと比較的安いそうです。この辺だとニューヨーク大学にも歯学部がありますね。

私は顎関節症でなるべく長いあいだ口を開けていたくないので、教授の指導を仰ぎながらの大学生の治療はつらいかも…と今のところ検討していません。が、もしもの時は駆け込もうかと思っています。

以上、アメリカでの歯科受診体験をまとめました。

治療費用は高いですが、保険のカバー範囲内なら、日本だと保険適用外になるセラミックもアメリカだと標準治療なので寧ろアメリカのほうが良いと思います。

また、値段も地域や物価にかなり左右されるようです。

歯科の英語

最後に、歯科受診で頻出の単語や、使えるフレーズをまとめておきます。

部位と症状

  • 歯 / tooth(単数)teeth(複数)
  • 歯茎 / gum
  • 神経 / nerve
  • 親知らず / wisdom tooth
  • 炎症を起こしている / irritated
  • 感染している / infected
  • 腫れている / swollen
  • 虫歯 / decay(軽いもの)cavity(穴が開いたもの)

検査と処置

  • レントゲン/ X-Ray
  • 詰め物 / filling
  • かぶせ物 / crown
  • 土台 / core
  • ブリッジ / bridge
  • 入れ歯 / dentures
  • 根管治療 / root canal
  • (歯を)抜く / pull out
  • 部分麻酔 / local anesthetics
  • 全身麻酔 / anesthesia

フレーズ

  • 一番奥の歯が痛いです。/ My tooth at the very back hurts.
  • 歯と歯茎の間が痛いです。 / I have a pain between my teeth and gums.
  • 鋭い痛みです。/ It’s a sharp pain.
  • 歯がズキズキ痛みます。 / I have a throbbing toothache.
  • 冷たい・温かい飲み物がしみます。/ I’m experiencing tooth sensitivity to hot and cold drinks.
  • 原因は何ですか? / Why does this happen?
  • 私は顎関節症です。/ I have TMJ.
  • 治療前よりも痛みがひどくなっています。/ I feel that the pain has gotten worse since the treatment.
mint
海外で歯科を受診される方の参考になりましたら幸いです。
駐妻のつぶやき