妊娠糖尿病なんて自分には関係ないと思っていたのに、50gブドウ糖負荷試験で再検査となり驚いたという方も多いのではないでしょうか。
私もその一人でした。
本記事では、妊娠糖尿病検査の内容や基準値について、体験をふまえて解説しています。
妊娠糖尿病とは
糖尿病ほどではないけれど糖代謝に異常が見られる、ということですね。
インスリンという物質は血糖値を下げるために働いてくれるのですが、妊娠中はインスリンを抑制するホルモンが胎盤から分泌されるため妊娠糖尿病になりやすいのです。
妊娠糖尿病の妊婦さんは、このインスリンを抑制するホルモンが過剰に分泌されてしまっていることが多いと考えられています。
妊娠糖尿病になると胎児も高血糖になり、さまざまな合併症が起こりやすくなってしまうので注意が必要です。
妊娠糖尿病の検査
50gブドウ糖負荷試験(50gGCT)
この検査では、50gのブドウ糖が含まれる甘い飲み物を飲み、1時間後に採血して血糖値を測定します。
その結果、血糖値が140mg/dL以上だった場合はスクリーニング陽性と判定されます。
スクリーニング陽性=妊娠糖尿病というわけではありません。
これはあくまで「スクリーニング」(=集団の中から疑わしき対象者を選別すること)の検査です。
私は50gブドウ糖負荷検査の結果150mg/dL(スクリーニング陽性)と出てしまい、再検査になりました。
スクリーニング陽性となった場合、75gブドウ糖負荷試験に進むことになります。
これまで尿糖も出たことは無く、普通体型で順調な妊娠経過をたどっていたのでとても驚きました。
当日や前日夜に甘いものを食べたというわけでもありませんでしたし、妊娠前まで健康診断の血糖値でひっかかったこともありませんでした。
75gブドウ糖負荷試験(75gOGTT)
当日は検査まで水以外の飲食はできず、検査中は水を飲むことも禁止されています。
妊婦さんにとってなかなか過酷な検査ですよね。
私は念のため、前日の21時以降は飲食をしないようにしました。
・1時間後の血糖値:180mg/dL以上
・2時間後の血糖値:153mg/dL以上
昔はもう少しゆるい値で、また、2つ以上満たした場合のみ陽性という判定だったのですが、2010年の改定によりこのような基準に変更されました。
そのため、日本では、2010年より前には妊娠糖尿病と判定される妊婦さんは約3%だったのですが、2010年以降は約12%と大きく増えています。
私は2時間後の血糖値がギリギリでしたが、なんとか基準値を超えず陰性となりました。
結果を聞いたとき本当にホッとしました。
まとめ
50g糖負荷試験でスクリーニング陽性となり不安になっている妊婦さん、75g糖負荷試験を受けてみると陰性となることも多いので、過度に心配しすぎず検査を受けてみましょう。
これまでの生活習慣が悪かったのかな…などと自分を責めすぎないようにしてくださいね。
やせていても、食事をバランスよくとっていても、妊娠糖尿病になってしまう妊婦さんはいるのです。
そして約12%もの妊婦さん(およそ8人に1人)が妊娠糖尿病となるわけですから、75g糖負荷試験で陽性と判定されても、食事療法やインスリン療法など医師や栄養士の指導に従って適切に管理していきましょう。赤ちゃんに会えるまであと少しです。